パプキンは他のクワガタと違い、大きさや体系のほかに色も遺伝します。
気に入った色が出たらその系統を累代し続けることにより、子供の代、孫の代まで楽しむことができます。
ここでは私が家で累代飼育している系統を紹介します。
ブルー | ・S系統 | 頻出する色はブル〜濃紺。 私のパプキンを飼育する上での最終目標である「完璧なブルー個体」に一番近づいているのがこの系統だと思います。 ブルー出現率は大体9割くらいでしょうか、ほぼ固定はできたと思いますが、やはり突然ノーマル個体が誕生したりします。 累代が進んでいる割には丈夫で産卵数も多い今のところ我が家の主力系統です。 体系はややスリム、上翅は直線的で皺は少なめでツヤは普通レベルの個体が多く出ます。 前胸部にも濃いブルーが出る個体が多く、優秀な個体は頭部もブルーで羽化してきます。 |
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・F系統 | F系統の中にも2系統ありFB系とFL系と名づけて管理してます。 元は同じ親からの派生ですが、分けて飼育してるうちに全く異なった性質を持つ系統に別れてしまいました。 ・FB系 頻出する色は紺。 落ち着いたブルーの出やすいS系と比べ、若干派手目なブルーがでます。毎回1ラインしか累代していませんが、今のところブルー以外の個体が出たことはありません。前胸部がブルーグリーン程度の個体は稀に出ます。 体系、上翅の形ともに普通で皺も少なめ、ツヤは強めの個体が多く出ます。 ・FL系 頻出する色はブルー、パープル、ブラックパープル。 一言で言うと濃い色が良く出ます。ブルーにしてもグリーンの混ざらないダークブルー系が多く、パープルにしてもブラック寄りの個体が多く出ます。色のばらつきは激しいのですが、若干鮮やかさに欠けた個体が多く出るのが特徴です。 体系、上翅の形ともに普通で皺は多め、ツヤは弱い個体が多く出ます。 FB系、FL系ともに丈夫で多産です。幼虫での★も滅多にない我が家で一番の健康系統です。 |
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・Y系統 | 頻出する色はブルーグリーン〜ブルー。 我が家で一番古い系統で、良くあるブルー系といった感じの個体が多く出ます。 大体の個体は頭部、前胸部にグリーンが入り、上翅にグリーンが混ざる個体も半数ほど出ます。しかしそれ以外の色は一切出ないので古い系統ということもあり色の固定率という面では我が家でTOPかもしれません。 体系は普通ですが♂♀共に大きめの個体が多く、上翅の形は丸型、皺はほぼ無く、ツヤは強め。 上の2系統と比べると若干グリーン寄りの個体が多いためか、鮮やかな個体が多く出ます。 多重インブリードの弊害かはわかりませんが、幼虫時代が弱く、同じように飼育しても他の系統より★率が高めになります。 |
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・J系統 | 頻出する色はブルー。 一時期流行ったスタブル血統というやつです。 フォーシーズンから直接購入したわけではないのでシリアルカードはありません。 大体ブルー〜くすんだブルー(シルバー交じりといえばそう見えるかも?)で羽化してきます。♂もくすんだブルーが多く、このくすみが強い固体がスタブルシルバーと呼ばれていたのかもしれませんね・・・。 この血統、面白いのが♂♀共にすごい丸いです。もうパッと見で太いのがわかるくらいです。太さも体高もあるので見栄えしますが、あまり鮮やかな個体が出ないのが玉に瑕といったところでしょうか。 皺は若干多めでツヤも少ない個体が多いです。 特筆すべき点がもう1点、とにかく産みません。現在の前の代では全滅の危機を察知して2匹体制で挑んだのですが、10頭くらいしか幼虫が取れませんでした汗 しかも今のところ羽化第一号がノーマル系とか・・・(笑) 画像は左がS系統で右がJ系統。J系統が丸いのとくすんでいるのが一目でわかりますね。 |
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グリーン ブルー |
・H系統 | 頻出する色はグリーンブルー〜グリーンパープル。 パプキンが表現できる色の中でこの組み合わせが一番綺麗なんじゃないかと私は思います。 とにかく派手な個体が多く出ます。前胸部は鮮やかなグリーン1色の個体が多く、上翅にはグリーン〜ブルーの上からパープルを被せたような発色になります。 一時期流行ったホログラム系ってこういう発色をさすんでしょうかね。見る角度によって色が変異するので、近くで見ると右目と左目の見え方の違いからイルミネーションのように光って見えます。 また特殊な発色の割には遺伝率も良く、鮮やかさに優劣はあるものの、子供は大体同じような色で羽化してきます。 ただこの系統も累代を重ねすぎたためか幼虫での★や成長不良が目立ちます・・・。 体系は細長め、小さな個体が多く、上翅は丸め、皺は多く、ツヤも弱めの個体が多いです。 写真写りがすごくよいので綺麗な写真が量産できます(笑) |
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パープル | ・P系統 | 頻出する色はブル〜パープル。 我が家の中では新しめの系統です。 パープル系といってもそんなにパープルが出るわけでもなく、半数以上がブルーor暗いブルーで羽化してきます。 ただ稀に写真のような、自然の中に存在し得ないような鮮やかなバイオレットが出てくるのでパプキンの飼育はやめられません。 FL系に多いのが若干ブルー寄りのパープルに対し、こちらは若干レッド寄りのパープルが出ます。 まだ野生に近いためか、多産で幼虫の成長も良いです。 体系は丸め、上翅も丸く、皺は多め、ツヤは普通の個体が多く出ます。 |
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レッド | ・R系 | 頻出する色は銅色〜ノーマル〜レッドグリーン。 もともとはレッド系には興味が無かったのですが、♂の色が大きく変異するというところに惹かれ導入しました。いや、もともとは♂自体に興味なかったんですけどね!(笑) 写真でわかるように、本当に赤いです。前胸部の中央付近にグリーンが入るのも特徴です。どうしたらこういう発色になるんですかね・・・よくわかりませんが、安定して遺伝するため累代を続けてます。 体系、上翅ともに丸く、皺、ツヤ共に普通です。 ちなみにこの系統綺麗な♀は一切でません。 オスは結構綺麗なレッドが出るのにメスはくすんだレッドしか出ません。 なんなんだろ・・・。 |
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