パプキンの菌床産卵


 さてさて、巷ではオオクワやアンテ、オウゴンオニなどの菌床産卵の有効性が指摘されてますね。
だったら食性的に考えてパプキンでもいけるだろ!と思いつき実験してみました。
まぁはっきり言ってかんろ式を超えるお手軽産卵方法はこれから先見つからないだろうし、例え菌床産卵の実験が成功したとしても超えられるとは到底思えません(笑)
ただ、一度持ってしまった好奇心は抑えられません!ってことで。

用意したもの
・菌糸ブロック(バンブー・イン・セクトで380円で売ってるやつです。)
・ミニケース
・パプキンペア(未使用新品)
・マット(これもバンブー・イン・セクトのクワガタマットです)
・餌ゼリー
・落ち葉

1.パプキンに選択肢を与えてやるため、ミニケースの半分の大きさに菌糸ブロックをカットする。




2.右半分はマットを硬詰めし、さらに菌糸ブロックとケースの間にもマットを敷き詰める




3.転倒防止用の落ち葉とゼリーを入れて成虫ペアを放り込めば出来上がり。





ちなみにあれです。必ず産むはずだー!というよくわからない確信と、もし菌糸に産まなかったとしてもマットに産むだろ、という保険もあったので親虫にはかなりランクの高い子を使いました・・・(笑)

〜10日後〜
お、掘ってる掘ってる!やっぱりパプキンも菌糸の匂いが好きなのかなぁ!


あれ?なんか緑色だな・・・


♂じゃねーか!お前じゃねーよ!何でもぐってんだよ!!(笑)

〜さらに10日後〜



流石にここまで掘れば産んでるだろう!よしよし、せっかく菌床で産ませたんだからしばらく放置して菌床の旨みを享受しましょうか。
セット時から見比べると菌糸がマット部を侵食しているのがよくわかります。なんでブロックから瓶への詰め替えのときにこの力強さを見せてくれないんだ・・・。

〜1ヶ月後〜

あれ?底にも側面にも幼虫が見えない、まさか失敗か?いやいや、あの坑道の掘り方は産んでいるはずだ!もうちょっと放置!

〜2ヶ月後〜

やっべ、忘れてた、やっべ!完全に忘れてた!
親虫も餓死してる・・・本当にすまんかった!
念のため底部と側面を確認するがやはり幼虫の姿がない。
あー、外れ♀だったかなと諦め半分にケースをひっくり返すと出るわ出るわ、ケースの半分の菌床部分に初令幼虫が10匹と2令幼虫が5匹詰まってました。
ちょっと少ないような気もするけど、1回も回収してないしずーっと放置してたからこんなもんかな?と納得。
一応成功という形で終わることができました。

しかしセットから約4ヶ月してから取り出したのに何で初令と2令ばっかりだったんだろうという謎は残ります。

・仮説1.実は卵を産んだのがつい最近だった
 →そうすると最後に餌交換してから1ヵ月後に産み始めたことになる。そんなに体力が続くとは思えないし、なにより突然産み始めた理由がわからない。
・仮説2.ミニケースの半分に15匹も居たため、1匹当たりのスペースが狭すぎて成長できなかった
 →そんなことってあるんですかね・・・第一周りに敷き詰めてあるマットに行けばよかったのでは・・・?
・仮説3.生まれた瞬間からは腐朽の浅い菌糸ブロックはなかなか消化できないから成長が遅かった
 →うーん、これかなぁ。しかしこれだとわざわざ全ての卵を菌糸部に産んだ意味と菌糸から抜け出さなかった意味がわからない・・・

結局のところどれなんでしょうね。仮説2と3の複合でしょうか。
ちなみにこれを書いている現在は全てマットに移して飼育していますが相変わらず成長は遅いものの元気に育っています。

■結論
・パプキンは菌床にもちゃんと産卵する。いや、むしろマット部より好んで産卵していた。

成長の遅い謎についてはまた今度実験してみましょうか。


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